サスライシェフ、イタリアを喰らう!!!

イタリアで料理人として働いた13年。。。新天地を故郷鹿児島に移し夢を現実とする為に奮闘する毎日を綴ったブログっ!!

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23 2011

イベント無事終わりました。

桜島が綺麗に見えるドルフィンポート内にある「ポルトカーザ」でのイベントが無事終わりました。

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仕込みを含め4日間ほど御邪魔いたしましたが、たくさんの方々に支えられ実現できました。
来ていただいたお客様、ポルトカーザ&ミディユソレイユのスタッフの方々、また関係者の方々に心から感謝いたします。ありがとうございました!

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さて今回のイベントのテーマは「鹿児島の旬の食材を使ったスローフードな本格的イタリアン」にしておりました。その経緯をちょっと。。。

13年前料理の修行をしにイタリアへ渡りましたが、本物の食材や本場の料理の味にはとても感動し、刺激的な毎日を過ごしておりました。やはり本場の食材を使い料理しないと本物にはならないのかなと思う時期もありました。
が、実際イタリア人と日常生活を一緒にしていると、料理だけではなく彼らがもっている習慣・文化・ライフスタイルなどの中に、強い「カンパリズモ(郷土愛)」があることを感じました。
どんなに小さい町でもどんなに田舎の町でも、生まれ育った町を、そして食材や料理に自信と誇りをもっているのです。
ですから日本人である自分が、鹿児島の人間である私が鹿児島の食材に自信と誇りをもつことは当然のこと。
日本人は謙遜の美徳なのかもしれませんが、それを田舎だからとか、何もないからというネガティブな表現をしてしまいますが、イタリア人は何もなくてもかなりポジティブな表現をします。自分の町や料理に盲目的なほど誇りと自信をもっているからです。でも、そう故郷に誇りと自信を持ってどんどんアピールしていけばいいのです。

そしてよく調べてみると鹿児島でも本場イタリアとそう変わらない食材が揃うことに気がつきました。
牛・豚・鶏はいわずとしれた全国的にも有名な食材ですし、秋から冬にかけてはジビエ(鹿・猪・鴨)などトスカーナでよく使っていたものも県内で捕れます。これらの食材を使って料理を何度かしましたが、私は結構納得できるものができました。
おもしろいのは、世界的にもすでに有名であるスペインのイベリコ豚の協会の会長さんが、県内のある豚農場を視察にきてたりとか。。。それって鹿児島の黒豚がすでに世界的レベルにあることなんじゃないかと思うのです。
私達はもっと鹿児島の食材に自信と誇りを持っていいと思うのです。

現在流通や技術の向上により一年中、同じようなフルーツや野菜が揃いますが、もともとそれらには旬というものがあり、その季節にあった力をもっていてそれなりの意味があるのです。
夏野菜だったら体の熱を下げる力や夏バテ防止の力、冬野菜だったら体の芯から温めるような。。。
 イタリアはまだその辺の感覚は旬を大事にしているような気がします。というのも流通に関しては日本のように「クール便」なんてものはないですから日本のように流通が便利なわけではありません。
あまりにも便利になりすぎたために、こうした歪みが生まれてくるのではないでしょうか。

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後、イタリアではここ20年くらいでファーストフード店などの進出により食に対する考え方が変わってきました。共働きになり、料理をしない母親も増え、冷凍食品やできあいのものもかなり多くなっています。それを危機的状況であると感じた人たちが立ち上げたのが「スローフード運動」なのです。
旬と地元の食材を使い、長い間伝わってきた郷土料理や食材、そしてマンマの味(母の味)そういったものをもう一度見直そう。。。そういう意味も込めてこの日の夕食会のテーマにさせていただきました。

食材が地元のものを使いましたので、ワインは極力イタリアの土着のブドウの木からできるワインを選びました。
まさに鹿児島とイタリアのスローフードなコラボレーションって感じですかね。

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それではその夕食会のメニューから。。。

antipasto(前菜):マゴチのマリネ香草風味とパンツァネッラ、リコッタチーズとたかえびを添えて

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今が旬のマゴチを香草でマリネしたものと、トスカーナの伝統料理で個人的にこの時期ムショウに食べたくなってしまう古い硬いパンを使ったサラダ・パンツァネッラ(笑)、そして枕崎産のたか海老とそのだし汁をジュレにしたものに高千穂牧場のジャージー乳を使った手作りリコッタチーズを添えました。


primipiattiI(プリミピアッティⅠ):ながらめとズッキーニの花の伊佐米のリゾット、黒酢風味

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これまた旬のながらめ(とこぶし)とズッキーニとズッキーニの花を使い、寒暖の激しいことでも有名な我が故郷伊佐米を使い炊き上げたリゾット。ズッキーニこそスーパーでもよく見かけるようになりましたが、花はまだあまり市場には出回っていないようです。イタリアではすごくメジャーな食材で、花の中にモッツァレッラチーズとアンチョビを挟み揚げたものは、この時期かならず食卓にでてくる定番です。
イタリアの米と国産の米とはかなり性質が違うため、イタリア米を炊くように日本米で炊き上げると米粒が潰れてしまったりするので、ちょっとしたコツが必要です。  バターやチーズを入れるまで、絶対にかき混ぜないこと!!これさえ守れば大丈夫だと思いますが案外難しい。。。あと味を引き締める為に、霧島市福山町の有名な黒酢を使ってBURRO ACIDO(酸っぱいバター)を作り最後に加えました。

primipiattiⅡ(プリミピアッティⅡ):黒薩摩鶏のラグーを詰めたそば粉のトルテッリ、サマートリュフソース

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黒薩摩鶏という最近できた品種で薩摩鶏と黄斑プリマスロックの掛け合わせのこの鶏を香味野菜とともに炒め煮込み、鹿屋のそば粉とさつま町の小麦粉で作ったパスタに包み込みました。
それに黒薩摩鶏のガラで作ったスープにサマートリュフの香りを添えました。そば粉はイタリア北部でも生産されており、パンやパスタ生地にはもちろん、フランスなどではガレットなどに使われるほど大変メジャーな食材です。

piatto di pesce(魚料理):旬のスズキのパン粉焼きとサヤインゲンのトマト煮、知覧紅茶のスプーマを添えて

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これまた旬のスズキをシンプルに定番のパン粉焼きにして、サヤインゲンのトマト煮こみの上に乗せました。
知覧紅茶は茶どころで県内でもとても有名な知覧の茶を使っており、枕崎・蒲生なども有名です。
葉と芽を乾燥させ完全発酵させたとても香りのいい紅茶を魚の出し汁と生クリームの中に摘出し、あわ立ててソースとしました。

piatto di carne(肉料理):黒豚の肩ロースト・ポルケッタ風、夏野菜のカポナータとなすのピュレ添え

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イタリアでは丸ごと子豚や豚をシンプルに塩コショウ・ニンニク・ローズマリー等で味付けしたものを、じっくりとオーブンで焼き上げる料理があるのですが、これも黒豚の肩ロースを使ってゆっくりと低温で仕上げました。
もうここまでシンプルな料理はいじらないほうがいいので、夏野菜をふんだんに使ったシチリア料理の定番甘酸っぱいカポナータを添えました。イタリア料理では基本料理に砂糖を使いませんので、このように甘酸っぱい味というのは、やはりアラブ系などの影響を強く受けたシチリアらしいですね。冷たくても温かくてもいけるこの料理、私大好きです。


dolce(デザート):蜂蜜とカントゥッチ入りのババレーゼ、ヴィンサントのジェラートを添えて

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トスカーナの伝統的なお菓子の1つで、陰干しして糖度を上げたブドウで最低3年の熟成期間を経て作るデザートワイン「ヴィンサント」に浸しながら食べる固めのビスケットを、ババロアという形に閉じ込めて、そのヴィンサントはジェラートに混ぜ込んで作りました。
チョコ飾りとアーモンドのクロカンテで食感に変化をつけてます。


料理はこのような感じで、サービスしたワインは。。。

Conegliano valdobbiadene Prosecco superiore DOCG 
プロセッコ100パーセント。ヴェネト州トレヴィーゾ県コネリアーノからヴァルドビアッデーネにかけて作られる辛口発砲ワイン。

Sicilia bianco catarratto I.G.T
カタラット100パーセント。カタラットはシチリアで一番古くから栽培されている品種。太陽の光をサンサンと浴びただけあって、力強い、まさにシチリアワインの個性がつまったワインです。

Capitel foscarino I.G.T
ヴェローナの西にあるソアーヴェ地区で作られる白ワイン。土着の品種ガルガネーガを80パーセント、シャルドネ20パーセントで作られ、パインや杏の香りがただようフルーティーで上品な味。

Rubino rosso bulichella
サンジョベーゼ50%、カヴェルネソーヴィニョン25%、メルロー25パーセント
このワインのできるスヴェレートは、スーパートスカンという新しい評価の高い生産地の1つです。日本人の宮川秀之氏が作る有機ワインで、2004年には有機ワインの国際コンクールで最高得点、その後リリースするワインも数々の賞をとり高い評価を受けています。

という感じで、今回の夕食会のサービスはいたしました。

お客様のとても和やかで楽しんでいらっしゃるようで、結構お席を移動されてお隣のテーブルなどといっしょになったり。。。(笑) イタリアのような食べて飲んで喋って楽しむ。そんな空間ができあがりました。

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いよいよ開店まで約1ヶ月になりました。ぜひ私達の開店するお店も、このような和やかで楽しい空間にしたいと思っております。皆様のご来店をお待ちしております。

皆様、本当に楽しい時間が過ごせました。ありがとうございました。

なお、お店に関しての告知は一週間後を予定しております。お楽しみに~♪


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   あっ、皆様暑中お見舞い申し上げます。。。(笑)
  今日は一日海で久しぶりのリラックスモード。。。イタリアを思い出すな~。。。(笑)

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Posted by sasuraichef | 22:32 | Comment [6] | TrackBack [0] | サスライ旅の最終章「薩摩見聞録」

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

Commented by [] | 07/24 11:39| edit

ご指摘ありがとうございます。すっかり福山町と書いているつもりで、今住んでいる坂元町と書いてしまいました。(苦笑)さっそく訂正してあります。

食事会もとても充実したものになりました。鹿児島にいい素材があるということは幸せなことだと実感中です。


Commented by sasuraichef [URL] | 07/24 13:37| edit

イベントの成功、そして念願の独立、おめでとうございます。
オープンの時にスプマンテでも送りますよ。
狭い鹿児島、ばったり会う機会は増えるでしょう。そのたびに目をそらしてもかっこ悪いじゃないですか?
と、僕は思ってますよ。

目指すレストラン像は全く違うけど、頑張りましょう。

いつか、食事に伺います。。。

Commented by 塩澤隆由 [URL] | 07/25 09:57| edit

塩澤隆由さん

お久しぶりです。お元気ですか?いろんな出会いがあり、いろんな方々に支えられ無事イベントも終わりました。おかげさまでレストランのほうも無事開けられそうです。

目を逸らす???
なぜそんなことをする必要がなぜあるのですか? 

それぞれの道で自分の信じるものを作り上げていけば、いいじゃないですか?
体が資本ですので、体には十分気をつけて、お互いがんばっていきましょう。

Commented by sasuraichef [URL] | 07/25 21:54| edit

その節は、すっかりお騒がせしてしまって、本当に申し訳なかっです(笑)
でも、料理とワイン、堪能させていただきました~~<(_ _)>

入った時には、ご婦人方のドレスアップぶりを見て、ご一緒したニキちゃんと2人で、『もっと頑張ってくれば良かった~~!』と嘆いていた私でしたが、料理が運ばれてくるたびに、その美しさに目を奪われ、その美味しさに心を満たされ、ワインの深さに頬を赤らめ、至極の時間を過ごさせて頂きました。

黒トリュフ以外は、調味料に至るまでほぼ鹿児島産と聞き、鹿児島の食文化の多様さも再認識できた今回。
『マゴチ』はかごっま弁では『ごっばば』というらしく、見た目がグロテスクでぬるぬるしていて、調理しにくい魚だと父母が申しておりましたが、こんなに美味しくなるんだ~~と父は関心しきりでした。

リゾットも、yossyの『バルサミコ酢とながらめの肝のソースは、それぞれで食べたほうがいい』というアドバイスに従い、半分ずつ分けて食べました。
リゾットの中に入っていたイイ食感のものは、ながらめだったんですね~~。
福山町は父の実家もあり、福山の酢は日本一だと自負する父も喜んでました♪

あ~~、長くなるなあ。。。ごめんなさい<(_ _)>
個人的に大ヒットは、薩摩黒鶏でした!
ワインは、2種類目の白です♪

は~~。お店の開店が待ち遠しい^^。

Commented by shige [URL] | 07/29 12:49| edit

>shigeさん

こちらこそ楽しい時間をすごすことができました。
ありがとうございました。
そして料理とワインの感想、大変参考になります。ありがとうございます。
今度はぜひお店でお待ちしております。では~。

Commented by sasuraichef [URL] | 07/29 22:12| edit

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