サスライシェフ、イタリアを喰らう!!!

イタリアで料理人として働いた13年。。。新天地を故郷鹿児島に移し夢を現実とする為に奮闘する毎日を綴ったブログっ!!

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06 2010

もう1つの神様・極上のバルサミコ酢を求めて

さてフェラーリ博物館を楽しんだ後は、モデナの町で昼食を取ることに。

ただモデナの町に入った時はすでに午後2時過ぎ。。。


時間的に前もって調べていた行ってみたいと思っていたレストランにたどり着くのはちょっと無理と判断。
途中見つけた裏路地にあるレストランに入ったのである。

お客さんも地元の人がほとんどって感じのいわゆる普通のレストラン。



「お腹が減っていると、何でも美味しい」


という微妙な感想を言いながらもくもくと食べる相方(笑)


当然ここに来たからにはと思い「ランブルスコ」のミニボトルを注文。グラスでお願いしようとしたら、ランブルスコをグラスでサーブってのはない(はず)だ。なぜなら、ガスが抜けちまう!とカメリエーレのおっさん。その通りや。。。

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     ferrari_modena144.jpg     ferrari_modena136.jpg



発泡性の軽やかかつフルーティなランブルスコはいつも飲むトスカーナのワインとはずいぶんちがって飲みやすいし、実は僕は好きなんだな。夏はとくにこの炭酸しゅわーがたまらない。この時期は少し冷やしてもいいのではないでしょうか。


そして食事の後は、バカンスシーズンまっさかりと言わんばかりにだ~れもいないモデナの町を散策。。。って

店も閉まってるし、人はいないし。。。


次の角を曲がると「荒野のガンマン」が銃を構えているんじゃないかと思ってしまうくらい、静かなモデナの町でした。(爆)

     ferrari_modena153.jpg     ferrari_modena156.jpg



その後は高速モデナ南出口から5KMほどにあるSpilambertoという町の

「伝統的バルサミコ(Balsamico Tradizionale)博物館」を見学。


     acetobarsamico_modena001.jpg     acetobarsamico_modena029.jpg


モデナといえば「バルサミコ」というぐらい有名ですが、ここの博物館、バルサミコ酢の歴史及び製作過程を詳しく教えてくれます。
入場券も一人2ユーロ。フェラーリ博物館の一人13ユーロからすると格安です(笑)

最初に10分弱のビデオを見て、ある程度の歴史・製作過程を勉強できます。このビデオ日本語バージョンでの説明もあるのですごく分かりやすいです。

そこである程度の知識をたたき込み、その部屋の奥にある展示室へと入っていきます。

そこに入ると同時にバルサミコ酢の甘酸っぱい香りが鼻腔を擽り始めます。

     acetobarsamico_modena002.jpg     acetobarsamico_modena025.jpg


目の前に並ぶは、バルサミコを作っていく過程で使われる道具達。
葡萄を積み運ぶ籠から、その葡萄を潰す機械。もしくは伝統的な「足」で踏んで絞る樽もあり、その後は葡萄の汁を煮詰めていく胴鍋、第一次発酵樽、そして有名な大中小揃ったバルサミコ発酵樽が展示してあります。

ここからはイタリア人女性のガイドさんが分かりやすく説明してくれました。
僕らの質問攻めにも優しく回答。。。 GRAZIE!!(笑)

     acetobarsamico_modena008.jpg     acetobarsamico_modena010.jpg



ここからは僕らが学んだバルサミコの話をしていきましょう。


バルサミコ酢はモデナとレッジョ エミリアの地区で作られているものをいいますが、ここではモデナ産のバルサミコの話のお話です。

まず一般的にいう「バルサミコ酢」は大きく2種類に分けられます。
アチェート・バルサミコ ディ モデナ(aceto balsamico di modena.モデナ産バルサミコ酢)と
アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ ディ モデナ(aceto balsamico tradizionale di Modena。モデナ産の伝統的なバルサミコ酢。以下トラディツィオナーレ)は最低12年の熟成期間を得て製造が細かい規定の法律に管理されているものとに分けられます。

前者は普通のスーパーなどでも比較的安く買うことができ、ワイン酢(aceto di vino)をベースに葡萄の絞り汁、そしてカラメルや着色料などを加えられ作られていて、熟成期間も数週間から3~4ヶ月間で、製造過程の中で1つでもモデナで作られたものはアチェート・バルサミコ ディ モデナ(aceto balsamico di modena.モデナ産バルサミコ酢)と表示することができます。

一方後者の「トラディツィオナーレ」は葡萄の絞り汁のみっ!!
収穫されたトレッビアーニ・ランブルスキ・アンチェロッタ種と糖分を多く含んだ葡萄を絞り機にかけ「葡萄汁」をとります。

その葡萄汁を12~14時間かけ胴鍋(現在は衛生管理上ステンレスの鍋を使用)で90~95度の温度の中でアクを取りながら煮詰めていきます。煮立ててしまうと発酵菌が死んでしまうので、絶対に沸騰させてはいけません。

その長い時間煮ていると最初の約2/3の量になってしまします。

それから第一次発酵樽(親樽)で熟成させ、その後はあまりにも有名な大中小と揃ったバルササミコ発酵樽で移し変えながら熟成していきます。

その発酵樽もFrassino(トネリコ),Castagna(クリ),Robinia(ニセアカシア),Ginepro(ネズ),Rovere(オーク)など、最低5種類の木材の樽で移し変えなければいけません。

     acetobarsamico_modena012.jpg     acetobarsamico_modena007.jpg


面白いのはこれらの熟成は屋根裏部屋で行われること。
夏は暑く発酵菌を活性化させ、冬は寒く発酵菌が落ち着いている為、樽の移し変えを行います。
一年に一度樽の中のバルサミコを移しかえていきますが、樽の上部は常に開いていて外気と接触します。樽の中も7~8割程度しかバルサミコは入っておらず十分に空気と接触し呼吸するってわけです。
生きてるんですよ。

樽の移し変えも全部移すのではなく常に半分は残るように移しかえていきますので、分かりやすくいうと「秘伝の鰻のタレ」って感じで常に古いものに新しいものを注ぎ足すようするわけです。

その工程を繰り返し最終的には一番小さいオーク樽(8~10リットル)で仕上げるのですが、この最後の樽での熟成を「バルサミコの奇跡」と言います。
柔らかい木材の樽ではじまったバルサミコ酢の比較的速い発酵が、硬いオーク樽の中でじっくりと熟成されることにより、この最後の一年でバルサミコは飛躍的に香り、色、味と最高のレベルに到達するわけです。

なんと100kgの葡萄から、最終的に出来上がるのは、たった2リットル

     acetobarsamico_modena028.jpg     acetobarsamico_modena018.jpg


そして出来上がったものをタンクに移しかえ封印とサインをし「モデナ産伝統的バルサミコ酢生産者組合」というところに運びます。ここで5人の試飲専門官の厳しい審査をクリアしたものだけが、その場で100mlの小瓶に詰められます。
最低12~24年まで熟成したものを「アッフィナートAffinato」、25年以上熟成させたものを「エクストラヴェッキオExtravecchio」と呼べるのです。(100年ものというのもあるらしい。。。驚っ!!)
その後は同じかたちをした小瓶に詰め、ラベルはそれぞれの生産者によって個性的なデザインになったものが貼られます。

ちなみにモデナの「トラディツィオナーレ」の100mlの独特の形をした小瓶は、なんと前々回のブログででてきたブリケッラ農園の宮川氏が共同で作り上げたイタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロがデザインしたものなのです。

ちょっとこれには驚きましたっ!!まさかそこに繋がってくるとはっ!!

そして調べてみたらジウジアーロは我が愛車、FIAT PUNTO(初代)もデザインしているみたいです!!(笑)
いつもお世話になっております(爆)

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この瓶詰めされた「トラディツィオナーレ」のアッフィナートは100mlで40~50ユーロ、エクストラヴェッキオは70~80ユーロ、日本円で1万円といったところでしょうか。。。
単純計算100mlが一万円なので、一滴(1ml)は100円ですね(笑)


僕はあまりにも感動と満足感と止められない衝動で。。。

「エクストラヴェッキオ」
奮発して買っちゃいました(笑)



ここ数日、水と塩だけを舐めて生活しております(爆)


というわけで、長い時間をかけて出来上がってくる「伝統的バルサミコ(Balsamico Tradizionale)」はイタリア人の生んだ1つの文化であり、またイタリア人の歴史でもあるわけです。

イタリアにはワインをはじめ、生ハム、チーズなど長い時間をかけて熟成発酵する食材はありますが、25年以上の時を経て出来上がるものは他にはありません。

親から子へ、子からそのまた子供へ。。。ゆっくりとした時の中で何世代にもわたり受け継がれていく伝統と巧みの技は、スローフードの原点なのかもしれませんね。


改めてこのバルサミコ酢の凄さを垣間見てしまったような。。。

とんでもないものを手にしてしまったような。。。

レベル3ぐらいで「ロトの剣」を手にしてしまったような(爆)


ま、そんな感じで「モデナへ神様に会いに行くっ!!」の巻はこの辺でおしまいにさせていただきます。

またイタリアでの感動を皆様にお伝えしていきますので!!


次回をお楽しみに!!














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Posted by sasuraichef | 02:55 | Comment [4] | TrackBack [0] | 未分類

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何故だかsasuraichefさんの所では、私の好物に遭遇してしまうんでしょう?

「ランブルスコ」、私も大好きです!甘くて美味しい!

それに「バルサミコ」も大好きなんです。
「エクストラ ヴェッキオ」、どんなお味なんでしょう???
レポートを楽しみにしてま~す!

Commented by Kicca [URL] | 08/07 06:05| edit

Kiccaさん

何故でしょうね~~~(笑)

あのシュワシュワ感が、この暑いときにはたまらないですよね。
。。。で、調子に乗ってガンガン飲んじゃって、お昼から顔を真っ赤にしている僕なんです(爆)

エクストラベッキオの味ですか。。。

一言では言い表せないでしょうね。いつの日か味見します。。。。

今は塩と水だけで十分です(笑)

Commented by sasuraichef [URL] | 08/07 07:43| edit

年末にはイタリアに行けるかなぁ。。。
味見させてもらお。
ごくごくっと。

Commented by リーノ [URL] | 08/14 02:09| edit

リーノさん

ここまできたら「ゴクゴク」飲ませてあげますよ。。。
浴びるほどに。。。(爆)

Commented by sasuraichef [URL] | 08/15 07:20| edit

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